kmizuの日記

プログラミングや形式言語に関係のあることを書いたり書かなかったり。

今年1年をだらだらと振り返ってみる

今日は大晦日なので、せっかくなので今年1年を振り返ってみる。まず、年初に立てた今年の目標

  • メタプログラミングの会(仮) を開催する
  • JVM Code Readingの会 を開催する
  • NAPL(Nominal types As Programming Languages)の開発
  • OnionをScalaで書き直す(Onion2)
  • Yappリリース

の内、メタプログラミングの会とOnionをScalaで書き直す、については予定よりも大幅に遅くなってしまったものの、達成できた。後の三つについてはほぼ手付かずだが、Yappリリースについては、博士論文の審査が終わった後、今年度中にはなんとかgithubにでもおきたいところ。

ともあれ、

この内、今年中にどれだけできるかわかりませんが、少なくとも2つくらいはできれば良いなあ。

と書いた通り、2つは達成できたのでまあまあなのではないかと思うところである。

あとは時系列順に、あったことをTwilogを見て思い出しながら振り返ってみる。

この時期はPASTE2010の論文執筆で大忙しだった。国際会議への論文投稿が初めてだったので色々試行錯誤しながらの論文執筆だったが、採録通知が来たときには非常に嬉しかったなあ。

あと、twilog見返し見て思い出したが、昨年度の言語雑談会があったのもこの月だった。今年は2月くらいに言語雑談会できればなあと思うが、はてさてどうなることやら。言語雑談会は、割と惰性化しつつあるけど、なんだかんだ言ってこうgdgd語るのは楽しいので、可能な限り続けて行きたいな。

PASTE2010の論文を提出したり、Pegexの開発を始めたり、Scala Hacka-thonに参加したり、Scala Daysの発表申し込みしたり、血液検査で肝機能数値(GOT,GPT)が劇的に改善されてて喜んだりしてた。

Scala Daysの発表は、最初、通知が来るのが他の参加者(TwitterのタイムラインをScalaで検索してた)に比べて遅かったので、rejectされたかーと落ち込んでいたところ、accept通知が来て喜んだのもいい思い出。元々、Scala Daysに参加するかどうかは非常に迷っていたのだけど、@_tad_に相談して、背中を押されたのがきっかけで参加を決めたので、本当に感謝してもし足りない。Pegexは最近更新してないけど、博士論文の審査が終わったらがんがん更新していきたい。

この回を最後に中断してしまったが、Scala言語仕様輪読会もこの月にあった。せっかくなので再開したいけど、博士論文の審査がひと段落した後に再開しても、就職まであまり時間が無いし、就職した後も勉強会主催し続けられるかはわからないので、どうしたものか…。

PASTE2010に投稿した論文の採録通知が来て喜んだり、某Scala本をブログで批判しまくったり、スイス行きに備えて色々準備を始めたり、LLブレインストーミングに参加するなどしていた。

PASTEに関しては初めての国際会議への論文投稿でドキドキだったのだが(D3で初めて国際会議へ投稿とかどうなのよというツッコミはナシで)、レビューアの評価も比較的良いものが多くて、しかもツッコミどころに関してもきちんと読み込んでくれているのがわかる良いツッコミをしてくれて、ほんと嬉しかった。

LLブレインストーミングは、今年のLLイベントのネタを何にするかを話し合うという名目で飲んだり食ったりするというイベントで、何故か(Scalaについて詳しい枠ということで?)お誘いいただいたりなどした。ちなみに、LLブレインストーミングでは、初めてid:kmaebashiさんにお会いできてちょっと嬉しかったりもした(『C言語 ポインタ完全制覇』の頃からのファンだったので)。でも、結局予定が合わずにLL Tigerには参加できなかったのはちょっぴり申し訳なかったなあ。

この月はなんといっても、Scala Days 2010へ参加&スイス滞在が一番の思い出。

初めての海外で日本人一人ということでかなり心細かったが、Programming in ScalaにOdersky先生からのサインをもらったり、Scalaチームの方々に親切にしていただいたりなどいい思い出がたくさんあった。テンションが上がり過ぎて、Scala Days当日は、凄い勢いでScala Days実況をTwitterにポストして、#scaladays ハッシュタグをチェックしている外国の人を苦笑いさせるなどしていた。

しかし、アイスランドのなんちゃら火山噴火で飛行機が欠航になって以降は気分が急激に落ち込んで、ほとんど一日中ホテルに引き篭もって火山噴火の情報をチェックしていたのはちょっと苦い思い出だ。日本に無事帰ることが出来たときは、本当に泣きそうになるくらいほっとして、Twitterで色々な方々からお帰りのメッセージをもらえた時は嬉しかった。あと、いつ日本に帰れるかわからないストレスの中、情報提供&励ましの言葉をTwitterでたくさん頂けたのも印象に残っている。来年のScala Daysはスタンフォード大学で開催されるらしいけど、就職先の許可がもらえれば参加したいなあ(この時期だとまだ有給は使えないので)。

この時期はtwilogを見返してもあまり思い出らしい思い出が無い感じ。TwitterではMatzさんと静的型について議論したりと活発に活動してたけど、リアルの方の活動では、PASTE 2010の発表準備くらいだろうか?英語の発表スライドを作るのは一応Scala Daysのときに続いて2回目だったので、そのときよりは苦戦しなかったが、やっぱり色々試行錯誤の連続だった。

この月はやはりPASTE 2010&PLDI 2010参加&カナダ行った事が一番印象に残っている。このときは、電通大の鵜川さんをはじめとして、他の日本人参加者も居たので、スイスに行ったときほどの寂しさは感じなかった。PASTEの自分の発表では、参加者層の興味と違うのか、あまり質問が飛んでこなかったのが寂しかったが、発表終了後に参加者の一人が発表を褒めてくれたのがちょっと嬉しかった。あと、PLDIで印象に残っているのは、飯がおいしくなかったこと。その上、そのあんまりおいしく無かった飯が、ほぼ同じメニューで次の日も出てくるし…。でも、夕食のときにトロントのコリアンタウンで頼んだビビンバはなかなかおいしかった。

なんかこの時期はtwitterのポストが極端に少ない。確か体調があんまし良くなかったかな。あと、7月下旬にくそ暑い中、友人のSさんと一緒に龍馬伝マラソン(20kmくらい)に出て、途中でリタイアして死にそうになりながら帰ったのも今となってはいい思い出。

この時期も夏バテか体調が悪くてポスト数が少ない。RubyKaigiには参加したけど、結局初日だけ参加で後二日は参加しなかったし、全体的に低調な月だった。しかも、ぐーたらして食っちゃ寝食っちゃ寝してたせいで、血液検査で肝機能の数値やコレステロール値などが軒並み悪化しててかなりあせった。

情報科学若手の会があったり、某論文誌の投稿論文書いたりなどしていた。若手の会は、今年は特に幹事として不手際が多くて反省しなけりゃいかんなーとは思うものの、もう今年で引退なのが残念なところ。来年は一般参加者として若手の会を盛り上げられたらなーと思う。

あと、前月の血液検査で数値が軒並み悪化してたので頑張ってジョギングしまくったら1ヶ月でほぼ正常値に戻ったりしていた。なんというか、ここまで食生活や運動が敏感に数値に反映される事に驚いたなあ。逆に言えば、敏感に数値に反映されるくらい現状がメタボっててあまり健康体ではないって事なのかもしれんが。

Scala IDE for Eclipseの開発者Miles Sabinさん来日イベントに参加したり、プログラミング研究会で発表するために高知に行ったりなどしていた。

Miles SabinさんとはScala Daysでランチをご一緒したりしていたので初対面ではないのだけど、たぶん向こうはこっちの事覚えてなかっただろうなあと思う。Scala IDE for EclipseではJDTとScala Pluginをうまく共存させるために、AspectJなどを使ってJDTに対してコードを注入しているというのはなかなか面白かった。が、同時に、JDTが融通利かないせいで色々苦労してるんだなあとしみじみ思った。

プログラミング研究会は、同じpackrat parserを研究している者としては、『 同一入力位置で複数発生する左再帰へ対応したPackrat Parsingの設計と実装』が興味深かった。packrat parserの左再帰の論文は読んだ事があったもののこういう穴があるとは気づかなかったので、なかなか新鮮だった。あと、昼飯や懇親会で出たカツオのたたきが非常においしくて、さすが高知!と思った。

前月に運動しない日が続いたせいか、再び太り始めたので、これはやばい!とマジダイエットを始めたのがこの月の上旬。ダイエットのモチベーションを維持するためにWifi Body Scaleを買ったり、ブログにダイエット宣言を書くなど結構気合を入れて始めたが、今のところ1ヶ月3kgくらいの健康的なペースで減量に成功している。

あとは、メタプログラミングの会の準備のために色々な方に発表者募集のために声をかけたりあれこれ準備などをしていた。

メタプログラミングの会で発表したり、エンジニアの未来サミット for studentsでパネラーをすることになったり、博士論文の追い込みにかかったりと初旬・中旬はかなり忙しかった。

メタプログラミングの会は、一応今年の目標の一つではあったので無事開催できて、しかも多数の方が参加してくれたのは非常に良かった。

エンジニアの未来サミット for studentsはサイボウズラボの竹迫さんに声をかけていただいて参加することになったのだが、こういう場で何をしゃべったものかよくわからないまま、かなり空気を読まない自己紹介したり発言したりと色々反省しなければいけない点が多かった。ただ、こういう場で発表ではなく、パネラーとして発言するという経験は無かったので、非常に新鮮で楽しかった。

博士論文については提出が正月明けの1/5ということもあり、現在も執筆中ではあるが、さすがに論文の大部分は完成しており、後は細かい加筆や修正が中心なので、正月は論文執筆で休む暇も全く無い、という事態にはならなそう。