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kmizuの日記

プログラミングや形式言語に関係のあることを書いたり書かなかったり。

シンフォニック=レインというゲームをお勧めしてみる(注意:ネタバレは見ないで)

このブログでオタク系の話題を書くのは、もしかしたら初めてかもしれませんが、表題のゲームのSteam版が発売されるというニュースを見つけたので、このゲームが好きな人間としてこれを機会に布教しとこうかと思って筆をとりました。

シンフォニック=レインは、2004年3月に工画堂スタジオから発売された、全年齢向けゲームです。ジャンルはPCからはほとんど姿を消した、いわゆるギャルゲ(健全)です。普通の紙芝居形式のギャルゲと違う特徴としては、ミュージックアクションパート、という、音符に対応したキーボード上のキーを適切なタイミングでタイプするゲームが要所要所にあることですが、音ゲー苦手な人用に完全スキップも可能になっています。

作曲・作詞を担当した岡崎律子氏がこの作品が出た2か月後くらい後にお亡くなりになってしまったため(胃ガンだったそうです。ゲーム中の曲も闘病中に作られたものです)、ゲームには興味ないけど岡崎氏のファンが注目するとかいうこともありました。

このゲーム、爆発的な人気こそ出なかったものの、コアなファンがずっといる不思議なゲームで、これまで、

  • 初回限定版/通常版
  • 愛蔵版
  • 普及版
  • Steam版(2017/06発売)

と版を重ねてきています。なんで根強いファンがいるかというと、一つにはシナリオの出来の良さ、二つ目は楽曲自体が物語と密接にリンクしているという巧さがあるのかなと思います。

あらすじを簡単に紹介しておくと、主人公のクリスはフォルテールという架空の楽器を演奏する才能が生まれつきありました(劇中では、魔力とされていますが、魔力とは何かが劇中で明かされることはないので、単に楽器演奏の才能があったと言い換えていいです)。クリスには幼馴染の双子姉妹アリエッタとトルティニタがいるのですが(ありがち設定ですね)、姉のアリエッタには歌とか音楽の才能がなく、妹のトルティニタには反対に歌の才能がありました。

結果として、思春期になって、クリスはアリエッタと恋人になるのですが、音楽家への道を志すために、音楽の街と呼ばれるピオーヴァの音楽学院にアリエッタの妹トルティニタと共に通うことになります。主人公たちの家とピオーヴァは電車で1日以上離れているので、普段のやり取りは手紙のみです(電車はあるのですが、電話はない世界観です)。

で、それから3年近くが経って、卒業まで残り2か月程度。卒業演奏のための曲を作る必要と、歌を歌うパートナー(同性でもいい)を早く見つけなければいけないのですが、クリスはやる気ナッシング。ピオーヴァの下宿に引っ越してから何故か見えるようになった妖精フォーニ(他の人には見えないので幻覚の恐れあり)とじゃれあいながら自堕落な生活を過ごしています。

そんなクリスに対して、トルティニタはさっさと自分あるいは他の誰かとパートナーを組ませようと色々根回しをしたりするのですが、それもなかなかうまく行かず、さて、どうなるんでしょうね?というところで物語がスタートです。

嘘は書いていませんが、微妙に興味を引くようにあらすじの状況を言い換えてみました。この辺で何かピンと来るものがあった人がいれば、6月に発売のSteam版をぜひ買いましょう。

既にロットアップして久しいですが、中古でもまだそこそこ売っているはずなので、今すぐやりたい人は中古買いましょう。普及版が、だいたい、追加要素全部込みなのでお勧めです。

以下、ネタバレ注意のため反転(ただし致命的なことは書いてないので、読んだ上で状況を考えながら楽しむのもありですし、興味わかなかった人が読んでみて興味がわくこともあるかもしれないので、興味ない人はむしろ積極的にみるの推奨です)。

このゲームには、自分が思うところでは、中盤までに3つの「謎」あるいは「不審な点」があることに多くのプレイヤーが気づくと思います。そのうちの1つはたぶん割とわかりやすいので、確信を持てるのは後半になるにしても、序盤でん?と思うだろうと思います。

残りのうち1つは、ある程度物語が進んできて、最初の一つの点について疑問に思ったあたりで、必然的に、こっちの点についても気づくと思います。ただ、この点についてのみ若干ファンタジー要素があり、それを徹底的に排除した作品としてとらえると気づくのがだいぶあとになるかなとも思います。

最後の1つは常識的に考えて、まず無理というタイプですが(それで、最後の一つがどういうタイプの「謎」なのかわかった人もいると思います)、物語中に気づくためのヒントは一応提示されており、謎が明かされてからみると、登場人物たちの一見よくわからない不審な行動にちゃんと一貫した筋が通ってるのが2度読んでわかるあたり、割と良い作品である証だと思います。裏がわかったら冷めるとかいうタイプではなく、裏がわかったあとで、最初から読み直してみると全く違った風に読めます。

というわけで、普段技術ネタばかりのこのブログですが、珍しく趣味的なゲーム紹介をしてみました。全体的にダウナーな雰囲気のゲームで、決して読んでいて楽しい作品ではないですが、それでも面白いのは確かなので、是非、買ってみてください!