『Functional Programming in Scala』の翻訳本が出版されました
既にid:xuweiさんが書いてらっしゃるので今更なのですが、一応自分も一通り目を通して翻訳レビューしたので宣伝(とはいっても売れても印税は入りませんが :-))。
タイトルの邦訳の『Scala関数型デザイン&プログラミング ―Scalazコントリビューターによる関数型徹底ガイド (impress top gear)』は長過ぎてちょっとどうかと思うところはありますが(Scalazという名前を入れたかった?、翻訳はおおむね質が高く、レビューで指摘しなければならない点もあまりありませんでした。
なお、id:xuweiさんも以前書いてらっしゃいましたが、この本はScalaの本ではなく、ましてやScalazの本でもありません。あくまでScalaを通じて関数型プログラミング(のかなりマニアックなところまで)やる本です。とはいえ、Scalaは2章でちょこっと説明してるだけなので、Scalaを使える人じゃないと読むのはつらいかもしれません。
Tiger Bookのようにこれの他言語版が出たらいいのになあなどと思いました。
本書の説明は実に丁寧で、最初に落とし穴のある(悪い)実装をみせて、それを少しずつ改善することを通して関数型プログラミングを学ぶスタイルになっています。関数型プログラミング素人の自分から見てもかなりわかりやすい本だと思いました(後半のフリーモナド辺りはややこしいですが)。お勧め。
Scala関数型デザイン&プログラミング ―Scalazコントリビューターによる関数型徹底ガイド (impress top gear)
- 作者: Paul Chiusano,Rúnar Bjarnason,株式会社クイープ
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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